今回はConoHa VPSにワードプレスをインストールしたいと思います。ワードプレスを使うならConoHa WINGを使う人も多いと思うけど、中にはVPSを使ってワードプレスをインストールして使いたい・・・!っていう人もいるでしょう。
この記事ではConoHa VPSでワードプレスをインストールして環境を作っていきます。
512MBプランでやるのでですが、かんたんKUSANAGIは使いません。
かんたんKUSANAGIっていうのを選択すればサーバー構築をしてくれるけど、512MBのプランだとかんたんKUSANAGIは使えません。
※512MBプランでのインストールはできません。
なのでこの機能は使わずに自分でコマンドを打って色々インストールして環境を整えていきたいと思います。道のりは長くなるけどやっていきましょう。
ワードプレスKUSANAGIを使いたかったら
ConoHa VPSでKUSANAGIを使ってみたかったら、以下の記事でKUSANAGIを使ってワードプレスブログを開設するっていうことをやっているから良かったら参考にしてみてください。
ConoHa VPS 512MBプランにワードプレスをインストールする手順
ワードプレスのインストール手順はHello VPS WordPress公開までの道を参考にしながら進めます。手順が載っているから見てみるといいですよ。基本的に手順に沿ってやればいいと思うけど、PHPのバージョンは新しめのものにしたいです。
- サーバーを構築する(OSを選択)
- Webサーバー(Apache)をインストールする
- ファイアウォールの設定をする
- データベースをインストールする
- PHPをインストールする
- SSL設定をする
- ワードプレスをインストールする
まずはーサーバーの構築をしていきます。
サーバーを構築する(OSを選択する)
まずはサーバーの構築からやっていきます。サーバーの構築は契約時にできるけど、既に契約したVPSの再構築もできる。今回は既に512MBのプランのConoHa VPSを契約しているので、そのサーバーの再構築をしていきます。
ここから先はConoHa VPSの管理画面を使っていきます。ConoHa VPSをまだ契約していない場合は以下の記事を参考にしてみてください。(メモリは1GB以上がおすすめです。)
この記事では512MB、CentOSでやっていくのでもし同じようなスペックでやりたかったら512MB、CentOSを選択するといいでしょう。
サーバーを再構築する場合
既にConoHa VPSを契約済みでサーバーがある場合は、サーバーを再構築することができます。
サーバーの再構築をする際には既にあるサーバーを停止させないといけないので、シャットダウンします。
サーバーが停止したらサーバー再構築を選択です。
ここでOSを選べるから自分の好きなOSを選択。今回はCentOSでいきます。
rootパスワードとSSH Keyも設定してサーバー再構築をクリック。すると今選んだものでサーバー再構築をしてくれます。コンソールからログインしてみるとちゃんとCentOSです。
コンソールへのログインはユーザー名はroot、パスワードは設定したrootパスワードでログインすることができます。
Webサーバー(Apache)をインストールする
次はWebサーバーをインストールします。Nginxでやりたい感もあるけど、今回はApacheを入れてやります。Apacheをインストールするんだけど、ConoHa VPSのコンソールからだと見にくいので、SSH接続して作業を行うことにします。
SSH接続したらhttpdをインストール。
$ yum install httpd
途中聞かれるけどyと答えて先に進みます。
最後にComplete!と表示されたらOKです。
これでApacheがインストールされたから、Apacheを起動してみます。
$ systemctl start httpd
起動したらブラウザからページを確認したいんだけど、firewallが効いていて初期状態だとアクセスしても表示できません。なので一旦確認のためOFFにします。(後でONにします)
$ systemctl stop firewalld
これでfirewallがstopするのでブラウザでIPアドレスを打ち込んで確認すると初期ページが表示されるはずです。
Apacheが効いているか確認したいので、Apacheのドキュメントルートにファイルを適当に配置して確認します。
$ vi /var/www/html/index.html
適当にHello Apache!!とでも入力しておこう。これでアクセスすると、ちゃんとページが表示されました。
Hello Apache!!とindex.htmlに書いたので、それが読み込まれて表示されています。これは一時的にfirewallを停止しただけだから後で設定します。
それとApacheが自動で起動するようにコマンドを打っておきます。
$ systemctl enable httpd
これでVPSが起動した時に自動でApacheも起動するようになる。
ファイアウォールの設定をする
httpとhttpのアクセスを許可したいのでそれを追加します。
$ systemctl start firewalld
$ firewall-cmd --permanent --zone=public --add-service=http
$ firewall-cmd --permanent --zone=public --add-service=https
$ firewall-cmd --reload
これで以下コマンドを打って、httpとhttpsが追加されているのを確認しよう。
$ firewall-cmd --list-all
これでhttpとhttpsの接続ができるはずだから、firewallが起動している今の状態でブラウザにIPアドレスを入力してページを確認してみる。
するとfirewallが起動していてもちゃんとページを表示してくれました。確認が終わったのでファイルは削除してしまいましょう。
$ rm /var/www/html/index.html
rm: remove regular file '/var/www/html/index.html'? yes
データベースをインストールする
次はデータベースのインストールです。
$ yum -y install mariadb-server
Complete!と表示されたらOK。mariadbも自動起動するように設定しておきます。
$ systemctl enable mariadb
そしたらmariadbを起動してみよう。初期状態だとrootでパスワードなしで入れると思うから確かめる。
# systemctl start mariadb
# mysql -uroot
=> MariaDB [(none)]>
一応ログインできるけど、パスワードがないのはきついので設定します。
$ mysql_secure_installation
いくつか質問されるから全部Yで答える。その中のChange the root passwordっていうのに答えたら、新しいパスワードを何にするか聞かれるから新しいパスワードを設定しよう。
全て完了するとThanks for using MariaDB!っていう表示がされるよ。
ここまでいったら設定したパスワードでMariaDBにログインできるかどうか確認してみる。
$ mysql -uroot -p
パスワードを聞かれたら入力してログインできたらOKです。
PHPをインストールする
次はPHPをインストールします。ワードプレスではこの記事を書いている現在7.4以上が推奨されているから7.4以上を入れます。
WordPress を実行するには、以下のホスティング環境を推奨します。
- PHP バージョン 7.4 以上。
- MySQL バージョン 5.7 以上、または MariaDB バージョン 10.2 以上。
- HTTPS 対応
CentOSのバージョン確認
CentOSのバージョンを確認すると9ですね。
$ cat /etc/redhat-release
remiのインストール
まずはremiをインストール。何か聞かれたらyと答えてインストールしよう。
$ yum install https://rpms.remirepo.net/enterprise/remi-release-9.rpm
インストールしたらPHPのリストを確認したい。module listを確認してみよう。
$ yum module list | grep php
7.4と8.0、8.1がありますね。ワードプレスのPHP推奨バージョンは7.4以上だからどれでもいいけど、8.0にしておきますかね。
$ yum module enable php:remi-8.0
$ yum install php
// 他の必要そうなものもインストール
$ yum install php-devel php-pdo php-mysqlnd php-mbstring php-gd
これでインストールしたPHPを確認するとphp8.0.15が確認できました。
Apacheをrestartしておきます。
$ systemctl restart httpd
PHPの情報を確認したいので、/var/www/html配下にphpファイルを作ってphpの情報を出力してみます。
$ vi /var/www/html/index.php
<?php
phpinfo();
これでIPアドレスにアクセスしてみるとこんな感じ。
色々PHPの情報が出ていますね。バージョンも確認できます。
PHPの設定変更
デフォルトだと「post_max_size」と「upload_max_filesize」のサイズがそれぞれ8Mと2Mなので、この設定を変更します。
php.iniからpost_max_sizeとupload_max_filesizeの値を変更します。
$ vi /etc/php.ini
Apacheを再起動して設定を確認します。CentOS9だとphp-fpm再起動しないとダメだった。
$ systemctl restart httpd
$ systemctl restart php-fpm
これで再度確認してみるとちゃんと反映されました。
確認できたら、確認用のために作ったindex.phpは削除しておきます。
$ rm /var/www/html/index.php
ワードプレスをインストールする
ワードプレスサイトからダウンロードリンクを取得します。
コピーしたリンクを/var/www/html配下で実行しよう。
$ cd /var/www/html
$ wget https://ja.wordpress.org/latest-ja.tar.gz
// ダウンロードしたらファイルができるから解凍する
$ tar xvzf latest-ja.tar.gz
lateset-ja.tar.gzはもういらないので削除して「wordpress」ディレクトリ内のファイルを全てドキュメントルート配下に移動します。
$ rm latest-ja.tar.gz
$ mv wordpress/* /var/www/html
$ rmdir wordpress
Apacheがファイルに書き込みをできるように権限の設定をします。
$ chown -R apache:apache /var/www/html
$ chmod -R 755 /var/www/html
これでIPアドレスにアクセスしてみる。
するとワードプレスの画面が表示されました。
ワードプレスを開設する
「さあ、始めましょう!」からワードプレスに情報を入力して始めることができる。
ワードプレスのデータベースを作ったりしないといけないので、まずはそれをやろう。
ワードプレス用のデータベースを作成する
ワードプレスをインストールしたいんだけど、その前にワードプレスで使うデータベースを作成します。ユーザー名とパスワードも設定しておこう。
$ mysql -uroot -p
パスワードを入力してログイン
$ CREATE DATABASE 好きなデータベース名;
ワードプレスに情報を入力する
ワードプレスの画面に情報を入力してやろう。
ここでサイトタイトルやワードプレスのユーザー名を設定することができる。
ユーザー名とパスワードはワードプレスの管理画面にログインする際に使える。入力したら下の方にいって[WordPressをインストール]をクリック。
無事成功です。
ログインボタンを押してログイン画面からユーザー名とパスワードでログインしましょう。
ログインするとワードプレスの管理画面。
サイトを見てみると初期画面が表示されていますね。
お疲れ様でした。ワードプレスサイトをConoHa VPSに入れることができました。
SSL設定を行う
今回はやっていなかったけど、独自ドメインをとってちゃんと運用する方はSSL化をしておいてください。ConoHa VPSの7時間目 SSL証明書をインストールしてサイトをSSL化するにやり方が書かれているから参考にしてみるといいですよ。
まとめ - ConoHa VPSにワードプレスをインストール
やっぱりOSを入れるところからやるとそれなりに時間がかかってしまいますね。とはいえConoHa VPSの512MBプランでもワードプレスのインストールっていうのはできました。
それとこの記事ではrootユーザーでずっと作業していたけど、root以外のユーザーを作成して権限管理もきちんとした方が良いです。あとSSL設定だったりですね。データベースの情報をGUIで見たい方はphpmyadminを入れるといいでしょう。
ちょっと大変だけどConoHa VPSでワードプレス運用も自分で色々できていいですね。