この記事ではさくらのレンタルサーバでPythonを使う方法について書いていきます。
- さくらのレンタルサーバに入っているPythonを使う方法
- 新たにPythonをインストールして使う方法
さくらのレンタルサーバでPythonを使ってみたい方は参考にしてみてください。
さくらのレンタルサーバに最初からPythonが入っている
さくらのレンタルサーバの環境を確認してみると最初からPythonは使えるようになってます。プログラムコマンドのパスを見てみるとPythonの在処が分かります。
実際にSSH接続して確認してみると、Pythonのバージョンがいくつかありますね。
[/usr/local/bin]$ ls | grep python
fail2ban-python
python
python-config
python2
python2-config
python2.7
python2.7-config
python3
python3-config
python3.8
python3.8-config
Pythonのバージョンを確かめてみると3.8.12です。
$ python --version
Python 3.8.12
Pythonのバージョンがいくつかあるけど、これはシンボリックリンクが3.8.12に貼られているからですね。
[/usr/local/bin]$ ls -la | grep python
lrwxr-xr-x 1 root wheel 24 Jan 13 2022 fail2ban-python -> /usr/local/bin/python3.8
lrwxr-xr-x 1 root wheel 7 Jan 14 2022 python -> python3
lrwxr-xr-x 1 root wheel 14 Jan 14 2022 python-config -> python3-config
lrwxr-xr-x 1 root wheel 9 Jan 15 2022 python2 -> python2.7
lrwxr-xr-x 1 root wheel 16 Jan 15 2022 python2-config -> python2.7-config
-r-xr-xr-x 1 root wheel 5384 Jan 15 2022 python2.7
-r-xr-xr-x 1 root wheel 1769 Jan 15 2022 python2.7-config
lrwxr-xr-x 1 root wheel 9 Jan 14 2022 python3 -> python3.8
lrwxr-xr-x 1 root wheel 16 Jan 14 2022 python3-config -> python3.8-config
-r-xr-xr-x 1 root wheel 5248 Jan 13 2022 python3.8
-r-xr-xr-x 1 root wheel 3093 Jan 13 2022 python3.8-config
リンクを辿るとpython->python3 -> python3.8となっています。3.8ならこの記事を書いている段階ではそんなに古い気はしないので、別のこのまま使ってもいいんじゃないでしょうか。
さくらのレンタルサーバに新しくPythonをインストールする
最初からPythonが入っているのは確認できたけど、最新のバージョンのPythonを使いたかったりする場合もあるでしょう。
その場合は新たにそのバージョンをインストールしたいです。やってみましょう。
python.org/downloads/からダウンロードしたいバージョンのPythonのリンクをクリックします。Release versionsのところですね。
今回は3.11.1を選択してFilesからGzipped source tarballのリンクのアドレスをコピーします。
これをwgetで落として解凍します。解凍するディレクトリはどこでもいいです。
$ wget https://www.python.org/ftp/python/3.11.1/Python-3.11.1.tgz
$ tar zxf Python-3.11.1.tgz
次にインストールするディレクトリを作成してインストールします。今回は$HOME/usr/local/pythonをインストールディレクトリとします。
$ mkdir -p $HOME/usr/local/python
インストールするディレクトリを作成したらさっき解凍したディレクトリに移動してインストールします。
prefixで作成したディレクトリを指定します。
$ cd Python-3.11.1
$ ./configure --prefix=$HOME/usr/local/python
$ make
$ make install
無事インストールされれば以下コマンドでインストールしたPythonのバージョンが表示される。
$ HOME/usr/local/python/bin/python3 -V
Python 3.11.1
パスを通す
これでインストールしたディレクトリにパスを通せばpython3コマンドでインストールしたPythonを実行することが可能です。
$ echo 'export PATH="$HOME/usr/local/python/bin:$PATH"' >> ~/.bash_profile
$ source ~/.bash_profile
$ python3 --version
Python 3.11.1
これでインストールしたpython3.11.1で実行することができました。
python3じゃなくてpythonコマンドで実行できるようにしたかったけど、既存のシンボリックリンクは権限が足りなくて変更できませんでした。(うまいこと新たにシンボリックリンク作ればできるかもしれないけど)
とはいえこれで新たにインストールしたPythonを使うことができるようになりましたね。
まとめ
今回はさくらのレンタルサーバでPythonを使えるかどうか見てみたけど、まとめるとこんな感じです。
- さくらのレンタルサーバには既にPythonが入っているので使える
- 新たにPythonをインストールできる
新たに別にインストールしなくても、元から使えるPythonはこの記事を書いている段階ではそんなに古くなかったので、そのまま使っていいんじゃないかなとも思います。